top of page
近代建築

股関節症経験者

施術家としての私見

私が7歳で発症した股関節の病気は「ぺルテス病」です。ペルテス病とは、5~6才から発症するもので、大腿骨頭に栄養を与えている血行がなんらかの理由により途絶え、股関節の骨頭部分が壊死するという疾患です。

           

なぜ股関節の骨頭が壊死したのかについて、私なりの見解を述べたいと思います。医学的見解と異なる部分が多いかもしれませんが、あくまで私の経験に基づくものであることをお断りしておきます。

 

この一文は実はぺルテス病だけでなく多くの股関節の痛みに苦しむ方々に共通する部分があるのではないかと考えて書いています。

 

医学書を見ていますとぺルテス病は「よく遊びまわる子供さんに多い。元気な子・・・活発に遊びまわる子・・」に多い病気と形容されています。

 

子供のころを振り返って見て、或いは同級生などと話していてその通りだったと思います。

 

なぜ元気な子に多いのか?不思議な感じがします。

一方、股関節症の方、(女性の方が多い)とお会いしていますと、もともとはとても行動的で、家事や、お仕事、運動、特に登山などを活発にしてこられた方が、ある時から股関節の痛みで苦しむようになったというお話を聞きます。

 

この共通項は?私流に解釈しますとまず最初に身体の歪みという問題があったのではないか。歪みのある体は、正常な人と比べて余分な力が要ります。そういう状態で活発に動き回った結果、疲労が重なり、次第に筋肉や靭帯を含む周辺組織が過緊張になります。過緊張による筋肉・靭帯等の疲労と硬直はやがて筋肉と筋膜の癒着をもたらします。

 

硬直や癒着は身体の歪み、特に骨盤や背骨の歪みや捻じれ、ズレにつながります。歪みが更に筋肉・靭帯の硬直を招き、疲労や癒着につながるという悪循環が出来上がるのです。

 

なお、筋肉の緊張が靭帯や腱、関節包等の周辺組織(以下、一括して筋肉と表現します)にも悪影響を与え、痛みにつながります。

 

 

そして、さらに股関節症は、最終的に全く可動が無くなって終焉を迎えることになります。この点は関節リウマチ、五十肩ととてもよく似ています。過度の疲労に耐える為に、身体を支配・管理している脳が、これ以上動かすと壊れてしまうから動きを制限してしまいます。そうすることによって、これ以上筋肉を酷使しないですむからです。

 

 硬直が固定化される過程で筋肉が常時緊張するために痛みが走り、血管が圧迫されて細くなり、栄養補給その他の新陳代謝が遅れて、骨頭壊死や変形に至ります。実は私が子供のころなった股関節の骨頭が壊死するというぺルテス病も同様のメカニズムではないかと考えています。

 

これらの痛みは筋肉の痛みであり、骨や変形した部分の痛みではありません。壊死や変形は結果であって痛みの発生源ではないからです。

 

 施術によって痛みが軽減又は解消するのは、この事を証明しています。施術で壊死や変形がその場で良くなるはずはないからです。

 

 但し、筋肉の緊張がとれて正常になれば、全部とは言えないまでも、壊死や変形が修復される可能性は十分にあると思います。仮に壊死や変形が修復されなくても、筋肉の緊張が解消されますと、血管の圧迫や股関節の痛みは軽減又は解消して、通常の生活が出来ることになります。つまり股関節の痛みの根本は筋肉の緊張痛といえます。

 

従って、股関節の痛みにどう対応すればいいかについては、筋肉の硬直・癒着を解消し、骨盤回りから脊柱頸椎にかけての歪みをを整える。そして、自由関節といわれるように360度回転する関節の可動範囲が負担なく大きくなるよう手助けすることです。

 

そのための全く痛みを伴わない施術手法や、簡易に構成された自己療法が体系化されています。その概略については別項でご紹介します。

bottom of page